人間の身体は何兆個もの細胞の集まりです。
お母さんのお腹の中の受精卵は次々に細胞分裂を繰り返しどんどん新しい細胞が出来てきます。これがそれぞれ勝手に集まると人間の体には成りません。
この多数の細胞を一定の決まりに従って意味のある集団(組織、臓器)に整理して初めて手、足、顔、心臓などおなじみの人の体が出来上がってきます。
お母さんのお腹の中で赤ちゃんを形作る時にこの整理をしているのが「遺伝子」です。
この遺伝子はDNAと言う物質からできており、長い長い糸のような状態で働きます。
1つの細胞には1m以上の長さのDNAがあると言われており、細胞分裂を繰り返す際にはぎゅっと固めたような状態になっています。
この状態を顕微鏡でみると染色体として観察でき、男女関係なく一対の1番から22番までの常染色体、男性はXY、女性はXX性染色体を持ち合計46本になります。
遺伝子は1対で働く仕組みになっていますが、この原則を損ない遺伝子が1つになったり、3つになったりします。
ダウン症の多くの場合は、21番目の染色体が3本になる21トリソミーと呼ばれるものです。(*1)
<補足> トリソミー trisomy
ダウン症候群を21トリソミーと呼ぶ場合がありますが、21番染体が3本あることを意味しています。
ちょっと学問的にいうと相同染色体(2本の同じ番号の染色体)が正常より1本多い3本ある状態を表現する用語ということができます。
ちなみに、ある染色体(通常は2本ある)が1本である場合モノソミーmonosomy, 2本はダイソミー、disomy, 3本はトリソミー、trisomy.4本はテトラソミーtetrasomy 5本はペンタソミー、pentasomyと表現しています。
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